それは秋の彼岸の事でした。
昔から「暑さ寒さも彼岸まで」ともうしますが、温暖化なのか最近は秋の彼岸でも暑い日が続いています。
そんな中 彼岸前に客殿の玄関前に見慣れない花が綺麗に咲きました。
昨年までは咲いていなかったはず。
いや咲いてなかった。
こんな綺麗な花を見落としたり忘れたりしないでしょうし、まず咲いてれば投稿しているはずです。
その花は「百日紅」。
百日紅が境内にあるとは知らなかったですし、もっと言えば近くで見るのも初めてです。
自然に生息するとは考えにくいので、多分先代が生前中に植えたのでしょう。
先代は今の私の頃は園芸が好きでした。
元気なころは一日中手入れをしていたものです。
それが先代が亡くなって満中陰が過ぎて咲くなんてなんだか不思議なものを感じます。
先代の通夜の後、寺族で「ばん」をしていた時娘に「仏の世界を信じているか?」と訊かれました。
「勿論信じている。そうでないと説明つかない事を経験しているから」と答えました。
仏の里には綺麗な花が咲いていると聞きます。
なんだかそれが目の前に示されている様に感じられました。
やはり「お彼岸はお彼岸だな」と教えられる出来事でした。
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