六月と言えば雨の月ですが、我々真言宗にとっては宗祖弘法大師空海さまが御生まれになった月です。
令和五年六月十五日でご誕生一二五十年記念の年にあたります。
それにあたり各本山がそれぞれいろいろな法要を勤修されます。
当寺の本山にあたる総本山仁和寺でも何日もかけていろいろな法要がございます。
今年は記念の年なので様々なのがございますが、例年は当日に稚児大師に甘茶をかけてお祝いするのが一般的です(残念ながら当山では行っておりません)。
これは御大師様が御生まれになった時、天がお慶びになって甘露の雨が降らせた、という伝説が由来です。
以前、なぜそのような話になったのかは記憶していないのですが、このようなことがありました。
仏様には種字という、サンスクリット語の一文字をそれぞれの仏様のマークとして表します。
では、お大師さんの種字は何だっけ?となり、ある方が「ユ」だろう。
と言われ、一同「そうそう」となりました。
ですが、ある一人の方が「ユ」は、弥勒菩薩の種字。
と言われました。
確かに「ユ」は弥勒菩薩の種字。
それは間違いない。
そうなると、お大師さんと弥勒さんは同じとなります。が、そんなはずはないとなり、なぜだ?となりました。
そんな時ある長老の方が「お大師さんが入定される時、弥勒菩薩の所に行き一緒に修行すると言われたから、同じ場所で修行されてるからじゃないか?」と言われ納得しました。
「時に空のように、時に海のように、深く 広大で
教えが 優しく、強く 永く、沢山 水の様に
人々の心に沁みわたらん事を」
願います。
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