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一言法話:第四十三話

  • 執筆者の写真: 密寺 満願
    密寺 満願
  • 8月5日
  • 読了時間: 2分

この夏も猛暑、酷暑ですね。

毎年七月の終わり頃に、当山檀家さんの運営しておられる医院でお亡くなりになられた方々の合同慰霊供養がございます。

先代から私が引き継いでもう何十年も供養させていただいております。

法要の中ではその年にお亡くなりになられた方々の名簿を読み上げます。

毎年存じ上げている方のお名前があります。

本年も三名いらっしゃいました。

お一方は御詠歌でお世話になった方。

もうお一人はうちの稲荷のお世話人、そしてもうお一人は檀家さんで身寄りがない方でした。

その方が闘病しておられたのは存じておりました。

今年の五月、ある電話があり名古屋の方でした。

話を伺うとその檀家さんの遠い御親類の方で、亡くなられた後行政が親族を探していてわかったそうで、その方もどうにか当山にたどり着き連絡されたそうです。

その檀家さんは以前から「私は闘病しているから何かあったら宜しくお願いします。」と話しておられました。

「わかりました。何か書類に残しておいてくださいね」とお伝えし、後日「書類作りました」と連絡ありましたが、結局そのお約束を守れませんでした。

身寄りが無い故人として火葬され、何か月経ってから私の耳に入りました。

聞いた時は残念と申し訳ない気持ちが溢れました。

しかし、この供養祭で供養出来て安心しました。

故人一人一人に思いが必ずあります。

この盆にはそんな思いに耳をかたむけてみましょう。


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